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執筆者の写真山崎泰央

「稼げる人になる」ための初年次教育とは その2


「稼げる人になる」ために、石巻専修大学経営学部では、(1)現在と将来のギャップを知ること、(2)「学び方」を学ぶことを目標に初年次教育を設計しました。


今回は2本目の柱となる、「学び方」を学ぶについてお話をします。この科目は柱と言うよりも土台かも知れません。

さて、話は私がこの大学に着任当初の2010年に遡ります。ある授業で600字で記述する試験を出したところ、200字も書かない(書けないのではない)学生が続出したことがありました。中には、60分間ただ座っているだけで、白紙提出をする学生も。

単位を取ろうとか、良い成績を取ろうとか、という意欲のない学生の姿を見て、愕然としました。


前任校と学生の質が違い過ぎたのです。かといって、これは学生の責任ではありません。この状況を放置し何の対策も取ってこなかった、この大学の教員の責任でもあります。よくよく観察してみると、彼らは勉強をする意欲よりも、勉強の仕方を知らなかったのです。反対から見れば、学び方を教えない教員の責任でもありますが、それに気付いている人は誰1人いなかったようです。



つまるところ、学び方を知らないから学習成果が上がらない、学習成果が上がらないから学習意欲がない、学習意欲がないから学び方も向上しないといった、悪循環に陥っていました。このような自己強化ループを変えるためには、1つの要素をポジティブに切り替えれば好循環に変わります。


そこで考えたのが「学び方を学ぶ」授業です。


それが「フレッシュマンセミナー」です。ですから、この授業はこの大学自体の意識変革の要でした。(「でした」と書いている点についてはいろいろと察して下さい)


また、前回紹介した「ビジネス演習入門」では、未来とのギャップを「認識」するだけで、未来をつくることはできません。「フレッシュマンセミナー」では学び方を学びながら、未来もつくってしまおうという欲張りな設計になっています。


とはいえ、基本は学び方を学ぶことですから、現代の「読み」「書き」「算盤」を学ぶことが第一です。そのため、どのようなメソッドを学べばよいのかを考えました。

そこで、神田昌典さんのアルマ・クリエイションに協力をお願いしました。同社が社会人向けに教えている知識創造メソッドを取り入れることにしたのです。


採用したのは以下の4つのメソッドです。

マインドマップ(ノート)

リードフォーアクション読書法(読書)

フューチャーマッピング(行動計画、問題解決)

エンパシーライティング(文章)

これを前期後期に2つずつ学ぶことにしました。

その他、前後30回の授業では、新しい知識に触れること、応用することなどを取り入れています。運用形態も他の大学ではないものとなっています。これら詳細ついては、またの機会に追々お話しをしていきます。

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