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執筆者の写真山崎泰央

ルーブリックって知ってますか?

ルーブリック評価をご存じですか。

ルーブリックとは「ある課題について、できるようになってもらいたい特定の事柄を配置するための道具」 (『大学教員のためのルーブリック評価入門』p2 )。もっというと、縦軸に評価の観点、横軸に評価の尺度からなるマトリクス上に、客観的な評価基準配置した評価基準の一覧表のことです。言葉で説明してもわかりにくいので、下図をみてください。



この図からも分かるように、ルーブリックは4つの要素から構成されています。


ルーブリックは何かを評価するためにあるので、まず「課題」が必要です。その課題ついて達成を期待する点について「評価観点」と、課題の達成度について「評価尺度」を設定します。そして、評価観点の尺度ごとに客観的な「評価観点」を記述します。


ある課題についてルーブリックをつくるときは、まず「観点」と「尺度」を決めます。尺度については初めのうちは3段階程度が無難だと思います。この理由は後の評価基準の説明のときにわかるとおもいます。


観点については、あまり多くならないように3〜4コ程度から始めた方が無難です。評価基準を作れば分かるのですが、客観的であろうとすればするほど、評価基準を細分化することになるので観点が増えていきます。

観点を書くときの注意として、質に関することは評価基準で示すので「良い」とか「できる」とか、質を表す言葉を含めないことも大切です。


観点と尺度が決まったら「評価基準」をつくります。評価基準は相手に身につけてもらいたい能力を過不足なく記述しなくてはなりません。

評価基準をつくる時のコツは、最良の評価基準から記述することです。課題について最良のものが決まったら、次に最低の評価基準を決めます。3段階評価の場合、最良と最低が決まれば、その間を作れば完成します。そうすることで、尺度間のレベル差を明確にすることができます。 注意することは、評価基準をつくる時に作成者自身の思い込みを排除することです。評価基準は他者が見ても同様な評価ができるように記述します。これがなかなか簡単にはいかないのです。


さて、私が実際につくる時はどうしているか。例えばレポートの評価です。最初は採点しながらつくっていました。レポートを読んで、自分が何を基準にして評価しているのか、1人ずつ付せんにメモをしながら貼り付けていました。その付せんを分類して、観点と評価基準を決めるといった作業をしました。そして、翌年同じレポートを出題するときに、学生にもルーブリックを配布して自己評価をしてもらいました。 そうした手間をかけずに、より思い込みを排してルーブリックを作成する方法があります。それは分野の違う他者に、自分がつくったルーブリックを批評してもらうことです。 「そんなことナカナカできないよ」という人に朗報があります。


東北アクティブラーニングフォーラムでは、毎週木曜日夜にオンラインで「ルーブリック勉強会」を開催しています。


興味がある方はメッセージをくださいね。

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